研修中によくいただく質問
最近、GTD研修を実施する機会が増えています。
研修では、頭の中にある「やらなければならないこと」「やりたいこと」「気になっていること」を、いったんすべて書き出す時間があります。
その際、こんな質問をいただくことがあります。
「忘れていた“気になること”を思い出して、見たくなかったな、とストレスを感じることがあります。そういうときは、どうすればいいですか?」
確かに、忘れていたことを思い出すのは、必ずしも気持ちのよいものではありません。
できれば、このまま見なかったことにしたい。
そう感じることもあると思います。
見ないようにしても、なくなったわけではない
返信しなければならないメール。
判断を先延ばしにしている案件。
一度話した方がよいと思っている相手。
気になってはいるけれど、今は考えたくない。
そんなことは、誰にでもありますよね。
目の前の仕事を進めるために、いったん見ないことにする。
その場では、少し気持ちが楽になります。
ただ、見ないようにしたからといって、その気がかりがなくなったわけではありません。
集中したいときに突然思い出したり、放置した結果、より大きな問題として表れたりします。
私たちの生産性を下げているのは、仕事の量だけではありません。
こうした「結論の出ていない気がかり」も、少しずつ集中力を奪っています。
大切なのは、ちゃんと気にすること
では、気になっていることは、すべてすぐに片づけなければならないのでしょうか。
必ずしも、そうではありません。
大切なのは、すぐに行動することではなく、そのことをどう扱うのかを考えることです。
今やるのか。
誰かに任せるのか。
それとも、今はやらないのか。
気がかりを思い出したら、目をそらすのではなく、一度きちんと確認し、どう扱うかを決める。
それが、GTDでいう「ちゃんと気にする」ということです。
「今は何もしない」も、一つの結論
きちんと考えた結果、「今は何もしない」と決めることもあります。
何もしないという点では、放置と同じに見えます。
しかし、考えないようにしていることと、考えたうえで保留していることは違います。
「来月、もう一度考える」
「相手から連絡が来るまでは動かない」
「今は優先しない」
そう決めて、必要であれば思い出せる場所に残しておく。
それは放置ではなく、自分の意思でいったん脇に置くという判断です。
気になっていることと、向き合えていますか
皆さんの頭の中には、何度も思い出すのに、まだ結論を出していないことはないでしょうか。
やらなければならないこと。
やりたいと思っていること。
気になりながら、見ないようにしていること。
すぐに行動する必要はありません。
ただ、一度きちんと向き合い、自分が納得できる結論を出してみる。
それが、目の前の仕事に集中するための第一歩です。